葉牡丹(ハボタン)の花言葉|慈愛・祝福の由来と誕生花・正月に飾る意味|active moment

正月の花壇や玄関先で、キャベツのような株が紅白に色づいているのを見かけます。葉牡丹です。

花が咲いているように見えて、色づいているのは葉のほうです。それでも葉牡丹には、きちんと花言葉がつけられています。

葉牡丹の花言葉は「慈愛」「祝福」「愛を包む」「利益」「物事に動じない」の5つ。どれも穏やかで、贈って差し支えのない言葉ばかりです。

この記事では、5つの花言葉とその由来、誕生花の日付、正月に飾られてきた理由、そして俳句での扱いまでをまとめます。

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紅白に色づいた葉牡丹の株
目次

葉牡丹の花言葉|慈愛・祝福・愛を包む・利益・物事に動じない

葉牡丹は、色づいた葉を観賞する植物です。実際に花が咲くのは春先で、そのころには葉の色はもう薄れています。

それでも「花言葉」が用意されているのは、この植物が長いあいだ、花と同じ役割で人の暮らしのなかに置かれてきたからでしょう。

葉牡丹の花言葉は、次の5つです。それぞれに、この植物の姿かたちや歴史が結びついています。

花言葉込められた意味
慈愛中心を包み込む葉の重なりを、母の愛に見立てたもの
祝福紅白の色合わせと、正月飾りに使われてきたこと
愛を包む葉が幾重にも重なり、内側を守るように育つ姿
利益もとは食用として役立ってきた植物であること
物事に動じない霜が降りても姿を崩さず、色を保ちつづけること

5つとも肯定的な意味で、負の意味を持つ言葉はひとつも含まれていません。贈り物に添える花言葉としては、扱いやすい部類に入ります。

出典によっては「慈愛・祝福・利益」の3つだけを挙げるものもあれば、「愛情」を加えるものもあります。

花言葉は、国や時代、紹介する媒体によって少しずつ異なります。本記事では複数の媒体で共通して挙げられている5つを掲載していますが、決まった一つの正解があるものではありません。贈り物に添えるときは、贈り先の受け取り方も含めて選んでみてください。

花言葉の由来|重なる葉と、紅白の色

葉が重なる姿から生まれた「慈愛」「愛を包む」

葉牡丹の葉は、中心から外へ向かって幾重にも重なります。外側の大きな葉が、内側の小さくやわらかい葉を囲うような形です。

この「中心を包む」という姿が、そのまま「慈愛」「愛を包む」という花言葉になったとされています。

寒さが強まるほど、内側の葉から順に色が濃くなります。守られている部分がいちばん美しく染まる。そう見えることも、この言葉が定着した理由のひとつなのかもしれません。

紅白の色合わせから生まれた「祝福」

赤紫と白。葉牡丹がもっとも多く出回るこの2色は、日本では祝いの色です。

花の少ない冬に、紅白がそろって花壇に立つ植物はほとんどありません。門松の添え物や正月の寄せ植えに使われてきたのは、この色の組み合わせによるところが大きいと考えられます。

江戸時代には園芸が広く楽しまれ、葉の色や形が変わったものが珍重されました。葉牡丹もそのなかで改良が進んだ植物のひとつで、とくに紅白の二色がそろうものが好まれたと伝えられています。

祝いの席に置かれるようになった下地は、このころにできたと考えてよさそうです。「祝福」は、植物そのものの性質というより、日本での使われ方から生まれた花言葉といえます。

食用だった歴史から生まれた「利益」

葉牡丹はアブラナ科の植物で、キャベツやケールと同じ仲間です。日本には観賞用ではなく、食用として伝わったとされています。

「利益」という、花言葉としてはやや変わった言葉は、この実用的な出自に由来すると説明されることが多いようです。食べられる作物として役に立ってきた植物が、やがて姿の美しさで選ばれるようになった。その経緯が、そのまま言葉になっています。

冬を越す強さから生まれた「物事に動じない」

葉牡丹は霜に当たっても傷まず、雪をかぶってもそのまま立っています。

むしろ寒さに当たらなければ色が出ないため、暖かい室内に取り込むと緑のまま終わってしまいます。厳しい環境でこそ本領を発揮する性質が、「物事に動じない」という言葉につながっています。

色づく時期は11月ごろから3月ごろまで。おおむね最低気温が10度を下回るころから、中心の葉が内側から染まりはじめます。地域によってひと月ほど前後します。

色別の花言葉はあるのか

結論から書くと、葉牡丹に色別の花言葉は定まっていません。

よく見かける場面色別の花言葉
赤紫花壇・寄せ植えの主役。紅白の「紅」を担う定まっていない
白・クリーム赤紫と組み合わせて紅白に定まっていない
ピンク縁が波打つ品種に多い定まっていない
青・黒切花用に着色されたもの定まっていない

薔薇やカーネーションのように色ごとの意味を持つ花もありますが、葉牡丹は5つの花言葉が全体に共通して使われます。色で選び分ける必要はありません。

近年は切花用にインクで染めた青や黒の葉牡丹も出回っています。これらは着色されたもので、もとの色ではありません。

「怖い花言葉」はあるのか

「葉牡丹 花言葉 怖い」で調べる方がいます。結論を先に書きます。

葉牡丹に、怖い花言葉はありません。

先にまとめた5つは、いずれも祝いや慈しみに関わる言葉です。復讐、裏切り、死といった負の意味を持つ言葉は、確認できた範囲のどの媒体にも見当たりませんでした。

なぜ「怖い」と一緒に検索されるのか

花言葉には、明るい意味の裏に暗い意味を持つものが確かにあります。そうした一覧記事が広く読まれているため、花の名前を調べるときに「怖い意味もあるのでは」と確かめる習慣が生まれているようです。

葉牡丹の場合、その心配は要りません。お祝いの席にも、年始の挨拶にも、意味の面で気にせず使えます。むしろ「祝福」という花言葉を持つ数少ない冬の植物です。

葉牡丹の誕生花|11月27日・12月4日・12月30日

葉牡丹は、次の日の誕生花とされています。

  • 11月27日
  • 12月4日
  • 12月30日

いずれも葉牡丹が色づき、店頭に並ぶ時期にあたります。12月30日にいたっては、正月飾りの支度をする日そのものです。誕生花の選び方に、この植物の使われ方がよく表れています。

誕生日に贈ってよい花か

花言葉の面では、誕生日の贈り物として問題のない花です。「祝福」「慈愛」「愛を包む」は、そのまま祝いの言葉として通ります。

ただし葉牡丹は花束向きではなく、鉢植えや寄せ植えで贈るのが一般的です。冬のあいだ長く楽しめるので、置き場所のある方に向いています。

12月に贈るなら、そのまま正月飾りとして使ってもらえます。苗が店頭に並ぶのは10月ごろから。色づいた株を選びたいなら、11月以降が確実です。

誕生花は、選定する団体や書籍によって日付が異なります。上に挙げた3日のほかに、1月上旬や12月中旬を挙げる資料もあります。特定の日を強く根拠づけたい場合は、参照する資料をひとつ決めて確認してください。

縁起物としての葉牡丹|正月に飾る意味と、冬の季語

正月に飾られてきた理由

葉牡丹が正月飾りの定番になっているのには、いくつかの理由が重なっています。

  • 紅白がそろう 祝いの色を、一株で表せる
  • 花の少ない時期に色がある 冬に彩りを保てる植物は限られる
  • 牡丹に見立てられる 高貴な花の代わりとして扱える
  • 傷みにくい 寒さのなかで長く姿を保つ

とくに大きいのは「花の少ない時期に、紅白が手に入る」という一点です。

中心が赤紫に染まった葉牡丹

門松の足元や玄関先の寄せ植えに使われるのは、松や南天と合わせたときに、色の役割をきちんと果たすからです。緑と赤の中に白が入ることで、飾り全体が締まります。

縁起物とされる理由

葉が幾重にも重なる姿は「めでたさが重なる」と結びつけて語られることがあります。年の変わり目に飾る植物として、この見立ては受け入れられやすいものでした。

また、牡丹は古くから富貴の花とされてきました。その牡丹に葉で見立てた植物を、年の初めに玄関へ置く。そこには、新しい一年への願いが素直に重ねられています。

葉牡丹が縁起物とされる理由は、「紅白」「重なる葉」「牡丹への見立て」の3つに整理できます。花言葉の「祝福」も、この使われ方のなかから生まれたものです。

俳句では冬の季語

葉牡丹(はぼたん)は、俳句では冬の季語です。

正月の飾りに使われるため新年の季語と思われがちですが、分類上は三冬、およそ11月から1月にかけての冬の植物の季語として扱われます。

色づく期間が、ちょうどこの三か月に重なります。季語としての葉牡丹は、正月という一点ではなく、冬という季節全体を指しているわけです。

切花としても、暮れから正月にかけて花市場に出回ります。葉が厚く水も下がりにくいため、生け花では枝ものと合わせて長く飾れる素材として扱われてきました。近年は茎を長く仕立てた切花用の品種も増えています。

名前の由来と英語名|牡丹菜・ハナキャベツ・ornamental kale

和名の由来

「葉牡丹」という名前は、重なった葉の姿を牡丹の花に見立てたものです。花ではなく葉が主役であることが、名前にそのまま表れています。

別名もいくつかあります。牡丹菜(ぼたんな)は牡丹に似た菜という意味。ハナキャベツは見た目そのままの呼び名。オランダナは、渡来の経緯にちなむ呼び方です。

どれも「牡丹」か「野菜」のどちらかに寄せた名前で、この植物が二つの顔を持っていることがよく表れています。

学名と英語名

項目内容
科・属アブラナ科アブラナ属
学名Brassica oleracea var. acephala
英名ornamental kale / flowering kale
原産地ヨーロッパ
別名牡丹菜、ハナキャベツ、オランダナ

学名の後半にある acephala は「頭がない」という意味で、キャベツのように葉が丸く結球しないことを表しています。

英名の ornamental kale は「観賞用のケール」、flowering kale は「花のように見えるケール」。どちらの呼び方も、葉牡丹をケールの一種として扱っています。

日本語が牡丹に見立てたのに対して、英語圏ではケールのまま呼んでいる。同じ植物に対する見方の違いが、名前にそのまま出ているのが面白いところです。

葉牡丹は食べられるのか|キャベツ・ケールとの関係

葉牡丹は、キャベツやケールと同じ Brassica oleracea という種に属します。分類上は、まぎれもなく食用野菜と同じ仲間です。

実際、日本に伝わった当初は食用でした。江戸時代のあいだに観賞用として育てられるようになり、葉の形や色の美しさを競う方向へ品種改良が進んで、いまの姿になったとされています。

ただし、園芸店や花屋で売られている観賞用の葉牡丹は、食べてはいけません。観賞用の栽培では、葉を虫に食われず美しい状態で出荷するために農薬が多く使われます。食用の野菜に定められた残留基準のもとで管理されているわけではないため、口に入れることを前提にできないのです。「同じ仲間だから食べられる」と書かれているのを見かけることがありますが、売り場が違えば栽培の中身も違います。食べることが目的なら、食用として売られているケールを選んでください。

「同じ種の仲間ではあるが、観賞用の葉牡丹は食べない」。これが葉牡丹とキャベツの関係です。

同じ種でも、食用と観賞用では育て方も、使う農薬も、扱いもまったく別のものになります。畑のキャベツと花壇の葉牡丹は、姿が似ていても役割が違う、と考えるとわかりやすいはずです。

葉牡丹に関連する写真

当サイトで公開している葉牡丹の写真です。いずれも自社で撮影したもので、登録不要・商用利用可でお使いいただけます。

まとめと、次の一歩

葉牡丹の花言葉は「慈愛」「祝福」「愛を包む」「利益」「物事に動じない」の5つ。重なる葉の姿と、紅白の色、そして食用だった歴史から生まれた言葉です。

誕生花は11月27日・12月4日・12月30日。俳句では冬の季語で、正月に飾られるのは、紅白がそろう数少ない冬の植物だからです。

年の初めに玄関へ置く一株が、その年をやわらかく始めてくれますように。

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この記事を書いた人

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