クリスマスが近づくと、店先が赤で埋まります。ポインセチアは、その季節をいちばん分かりやすく告げる鉢花です。
花言葉は「祝福する」「聖なる願い」「聖夜」。一方で「ポインセチア 花言葉 怖い」という調べ方をされることも多い花です。結論から言えば、怖い意味というより、キリスト教の象徴と結びついた言い伝えが「血」という言葉を含んでいるためです。
この記事では、色別の花言葉と誕生花、名前の由来、そしてクリスマスの花になった理由までを整理します。あわせて、実際に鉢植えを買って育ててみて分かったことも書いています。
ポインセチアの花言葉|祝福する・聖夜・私の心は燃えている
ポインセチア全体の花言葉として、よく挙げられるのは次の4つです。
- 祝福する
- 聖なる願い
- 聖夜
- 私の心は燃えている
「祝福する」「聖なる願い」「聖夜」の3つは、いずれもクリスマスに結びついた意味です。ポインセチアが17世紀のメキシコで教会の飾りに使われたことに由来するとされています。
浮いて見えるのが「私の心は燃えている」でしょうか。これは燃えるような赤い色そのものから来た意味と考えると分かりやすくなります。贈り物に添えるなら、恋愛の告白というより、気持ちの強さを伝える言葉として読むほうが自然です。
花言葉は出典によって内容が異なります。この記事で紹介するものも、複数の説のうち広く紹介されているものです。贈り物に添える場合は、贈り先の方が別の意味で受け取る可能性も踏まえてお使いください。
色別のポインセチアの花言葉
ポインセチアは赤だけではありません。白、ピンク、近年は黄色に近いものや複色の品種も店頭に並びます。色ごとに違う花言葉が紹介されているのは、赤・白・ピンクの3色です。
| 色 | 花言葉 |
|---|---|
| 赤 | 私の心は燃えている/祝福する |
| 白 | あなたを祝福する/慕われる人/あなたの幸せを祈ります |
| ピンク | 思いやり/清純 |
| 黄 | 幸運を祈る(紹介例が少なく、出典に幅があります) |
赤|私の心は燃えている
もっとも流通している色で、花言葉もいちばん知られています。赤はキリスト教の象徴のなかでキリストの血を表す色とされ、それが「燃えている」という表現につながったと説明されることが多いようです。
白|あなたを祝福する
白は純潔を表す色とされ、花言葉も相手に向けたものが並びます。「あなたを祝福する」「あなたの幸せを祈ります」と、贈り物にそのまま使える意味が揃っているのが白の特徴です。年末の挨拶やお世話になった方への鉢植えなら、赤よりも白のほうが言葉の収まりがよくなります。
ピンク|思いやり・清純
ピンクは比較的新しい系統で、やわらかい印象の花言葉が当てられています。赤ほど主張が強くないので、部屋に置いたときの色の収まりを重視するならこちらです。
黄・複色|紹介例が少ない
黄色や斑入りの品種は、色別の花言葉として紹介されることが多くありません。見かける場合も出典に幅があるため、贈り物に意味を添えるなら赤・白・ピンクから選ぶほうが確実です。
青いポインセチアは、染めたもの
店頭で青や紫のポインセチアを見かけることがあります。これらは品種ではなく、白い品種に着色したものです。ラメを吹き付けたものも並びます。色そのものに花言葉は付いていないので、贈る相手に意味を添えたい場合は、染めていない色から選ぶことになります。
品種としては、八重に見える「ウインターローズ」、濃いピンクの「プリンセチア」、白と赤の複色など、園芸店には毎年新しいものが並びます。選ぶときは、色の名前ではなく苞の重なり方を見ると印象の違いが分かります。
「怖い花言葉」は本当にあるのか
「ポインセチア 花言葉 怖い」で調べる人は少なくありません。実際に検索すると、この点に触れているページがいくつも出てきます。
ただ、中身を見ていくと、「不吉」という意味の花言葉が存在するわけではありません。怖いと言われる根拠として挙がるのは、赤い色がキリストの血を象徴するという解釈です。血という言葉が入るために、字面だけを見ると怖い印象になります。
もともとは、殉教や犠牲を尊いものとして受けとめる文脈での象徴です。「祝福する」「聖なる願い」と同じ由来から出てきた言葉であって、正反対の意味ではありません。
「怖い花言葉」の正体は、赤い色がキリストの血を象徴するという解釈です。不吉な意味を持つ花言葉が別にあるわけではありません。
「結婚しない」という説について
ポインセチアの花言葉として「結婚しない」を挙げる調べ方も見かけます。ただ、広く紹介されている花言葉の一覧のなかに、この言葉は見当たりませんでした。由来をたどれる説明も確認できていません。
別の花の花言葉と混ざったか、どこかで生まれた言い回しが広がったものと思われます。贈り物に添える言葉としては、出典をたどれるものを選ぶほうが安全です。
ポインセチアの誕生花
ポインセチアは12月9日と12月25日の誕生花として紹介されることが多い花です。12月5日を挙げる例もあります。
12月25日はクリスマスそのもの。この日が誕生日の方への贈り物としては、花言葉と日付が二重に噛み合う、めずらしい組み合わせです。
贈り物としては、クリスマスのほかに年末の挨拶や冬の誕生日に選ばれます。花もちがよく、飾っている期間が長いのが鉢花の利点です。ただし寒さに弱いため、屋外に置く場所へ贈るのは向きません。玄関の外やベランダではなく、室内に置ける相手かどうかを確かめておくと安心です。

名前の由来|人の名字がそのまま花の名前になった
ポインセチアという名前は、植物の特徴から付いたものではありません。19世紀にこの植物をメキシコからアメリカへ持ち帰った、ジョエル・ポインセットという人物の名字が由来とされています。
ポインセットは初代の駐メキシコ公使を務めた人物で、植物にも詳しかったと伝えられています。英名は Poinsettia、学名は Euphorbia pulcherrima。トウダイグサ科の常緑低木で、原産はメキシコから中央アメリカにかけての地域です。
なお日本語の別名(和名)は「猩々木」と書きます。この呼び名の読みと由来については〈ポインセチアの別名 ショウジョウボク〉にまとめています。
なぜクリスマスの花になったのか
ポインセチアが原産地のメキシコで神聖な植物とされていたところに、キリスト教の文化が重なったのがはじまりと説明されています。17世紀に宣教師が教会の飾りとして使ったことが、定着のきっかけになったようです。
結びついた理由は、色と形の2つです。
- 色:赤・白・緑がそのままクリスマスカラーにあたる
- 形:赤い部分が放射状に開く姿が、ベツレヘムの星に見立てられた
そこに開花期が10月から2月ごろで、クリスマスの時期にちょうど見ごろを迎えるという条件が重なりました。意味と見た目と時期の3つが揃った花は、そう多くありません。
メキシコでは今も「Nochebuena(ノチェブエナ)」、つまり聖夜の名で呼ばれています。花言葉の「聖夜」は、この呼び名がそのまま日本語になったものです。
日本に入ってきたのは明治の中ごろとされ、鉢花として広く出回るようになったのは戦後です。クリスマスに赤い鉢を飾るという習慣自体が比較的新しく、いまの光景は百年ほどのあいだに定着したものということになります。
赤い部分は花ではない
ポインセチアを買ったとき、店の方に教わったことがあります。私たちが花だと思って見ている赤い部分は、花びらではなく葉です。
この赤い葉は苞(ほう)と呼ばれます。つぼみを包んでいた葉が色づいたもので、植物としての役割は、虫を呼ぶために目立つことです。花びらの代わりに葉が色を担当している、と考えると分かりやすくなります。
では本当の花はどこかというと、苞の中心にある、黄色い粒のように見える部分です。言われて写真を見返すと、たしかに真ん中に小さな粒が集まっています。知らずに見ていたときは、花の中心の飾りだと思っていました。
この構造は、花言葉の読み方にもつながります。「私の心は燃えている」という言葉が赤い色から来ているのだとすれば、その赤を作っているのは花ではなく葉だということになります。

買ってみて分かったこと
写真のポインセチアは、12月のはじめに園芸店で買った鉢植えです。飾っている間はきれいでしたが、そのあとに分かったことがありました。
日当たりのよい場所に置いても、1月に萎れた
日当たりのよい場所を選んで置いていました。それでも年が明けたころから、少しずつ萎れていきました。1月に急に冷え込んだ時期があり、そのあたりから傷みが早くなりました。原因は寒さそのものというより、昼と夜の寒暖差だったと考えています。
ポインセチアはクリスマスの花として真冬に出回りますが、原産はメキシコから中央アメリカで、もともと寒さに強い植物ではありません。冬の花という見た目の印象と、実際の性質が逆を向いています。
日当たりのよい窓辺は、昼は暖かくても夜は外気に近いところまで下がります。日照だけを見て置き場所を決めると、この寒暖差で傷むことがあります。置き場所と冬越しの詳しい手当ては〈ポインセチアの育て方〉で扱っています。
茎を切ると白い樹液が出る
もうひとつ、飾る前に知っておきたいことがあります。ポインセチアは茎を切ると、白い樹液が出ます。この樹液は肌に付くとかぶれることがあるとされています。
枝を整えるときや、傷んだ葉を取り除くときは、直接触れないように気をつけてください。小さなお子さんやペットのいる部屋では、置き場所を高めにしておくと安心です。
まとめと、次の一歩
ポインセチアの花言葉は「祝福する」「聖なる願い」「聖夜」「私の心は燃えている」。白は「あなたを祝福する」、ピンクは「思いやり」と、色ごとに向きが変わります。誕生花は12月9日と12月25日。
「怖い花言葉」と言われるものは、赤い色がキリストの血を象徴するという解釈から来ています。不吉な意味の花言葉が別にあるわけではないので、贈り物として避ける理由にはなりません。
今年のクリスマスに一鉢選ぶなら、色で言葉が変わることを思い出してみてください。赤なら気持ちの強さを、白なら相手の幸せを。同じ花でも、渡すときに添えられる一言が変わります。