
「ペラルゴニウム」と「ゼラニウム」、似た名前で混同されがちなこの2つ。実はどちらも同じ仲間ですが、園芸では呼び分けられています。この記事では、自社撮影の写真とともに、ペラルゴニウムとは何か、ゼラニウムとの違い、人気の原種・品種、花言葉と誕生花、そして育て方のコツまで解説します。
ペラルゴニウムとは
ペラルゴニウムは、フウロソウ科ペラルゴニウム属(Pelargonium)の植物で、主に南アフリカが原産です。私たちが「ゼラニウム」と呼ぶ鉢花も植物学上はこの仲間ですが、園芸では一季咲きの大輪種や原種・珍しい品種を特に「ペラルゴニウム」と呼ぶことが多くあります。
ゼラニウムとペラルゴニウムの違い
2つの関係を整理します。
植物学上は同じ「ペラルゴニウム属」
園芸の「ゼラニウム」も「ペラルゴニウム」も、分類上は同じペラルゴニウム属です。もともとは同じ仲間なので、Googleなどでも混同されやすい関係にあります。
園芸での呼び分け
一般には、四季咲き性で広く流通する品種を「ゼラニウム」、春に大輪を咲かせる品種や原種・マニア向けの種類を「ペラルゴニウム」と呼び分けます。咲き方・花の大きさ・開花期に違いがあります。
本来の「ゼラニウム(フウロソウ属)」との違い
さらに、本来の学名「ゼラニウム」はフウロソウ属(Geranium)を指し、こちらは耐寒性のある別グループです。一般の「ゼラニウムの花言葉・育て方」についてはゼラニウムの花言葉のページで詳しく解説しています。
ペラルゴニウムの花言葉・誕生花
ペラルゴニウムの花言葉は、ゼラニウムと共通する「尊敬」「信頼」「決心」などとされます。誕生花としても紹介される花です。色別の詳しい花言葉や「怖い」と言われる白の意味などは、ゼラニウムの花言葉にまとめています。
ペラルゴニウムの主な原種・品種
ペラルゴニウムには、個性的な原種や人気品種が数多くあります。
シドイデス(P. sidoides)
シックな黒赤の小花が特徴の原種。茎が木質化しやすく、育てがいのある人気種です。
トリステ(P. triste)
夜に強く香る原種として知られ、実生(種まき)から育てる愛好家も多い種類です。
ミラビレ・ヒルツム・アッペンディクラツムなど
独特の草姿や花を持つ原種・品種が多く、コレクション性の高さもペラルゴニウムの魅力です。
ペラルゴニウムの育て方
置き場所・水やり
日当たりと風通しのよい場所を好み、過湿を嫌います。土の表面が乾いてから水を与えます。
夏越し・冬越し
高温多湿の夏が苦手なので、梅雨前に切り戻して風通しよく管理します。寒さにはやや弱く、霜の降りる地域では室内や軒下へ取り込みます。
切り戻し・強剪定と木質化対策
茎が木質化して姿が乱れたら、生育期に切り戻し・強剪定で仕立て直します。原種系は特に木質化しやすいので、定期的な剪定が長く楽しむコツです。
挿し木で増やす
切り戻した茎を使って挿し木で増やせます。乾かし気味に管理すると成功しやすくなります。
ペラルゴニウムの基本情報
| 分類 | フウロソウ科ペラルゴニウム属 |
|---|---|
| 原産地 | 主に南アフリカ |
| 開花時期 | 主に春〜初夏(品種により異なる) |
| 性質 | 過湿・高温多湿に弱い。原種は木質化しやすい |
| 別名・関連 | 園芸種は「ゼラニウム」と呼ばれる/和名テンジクアオイ |
ベゴニアとの違い
ゼラニウムやペラルゴニウムは、ベゴニアと混同されることもあります。どちらも丸みのある葉を茂らせ、鉢植えで長く花を楽しめるためです。ただし系統はまったく別で、ゼラニウム・ペラルゴニウムはフウロソウ科、ベゴニアはシュウカイドウ科に属します。
| 項目 | ゼラニウム・ペラルゴニウム | ベゴニア |
|---|---|---|
| 科名 | フウロソウ科 | シュウカイドウ科 |
| 葉 | 円形で縁が波打つ。独特の香りがある | 左右が非対称で厚みがある。香りはない |
| 花のつき方 | 茎の先にまとまって球状に咲く | 葉のわきに数輪ずつ咲く |
| 日当たり | 日なたを好む | 半日陰でも育つ |
| 苦手な環境 | 高温多湿 | 蒸れと過湿 |
見分けるのにいちばん確実なのは葉をさわったときの香りです。ゼラニウム・ペラルゴニウムには独特の強い香りがありますが、ベゴニアの葉は無臭です。花の付き方も、球状にまとまるか葉のわきに散らばるかで大きく違います。
▶ ベゴニアの育て方|夏越しと冬越し・切り戻し・挿し木のコツ
ペラルゴニウム・ゼラニウムの関連ページ
▶ 花言葉一覧
まとめ
ペラルゴニウムは、園芸の「ゼラニウム」と同じ仲間ながら、原種・品種の個性とコレクション性が魅力の植物です。混同されやすいゼラニウムとの違いを押さえれば、選び方も育て方もぐっと分かりやすくなります。