イソトマの育て方|こぼれ種で翌年も咲く?樹液の注意点と切り戻し|active moment

イソトマは、細い茎の先に星の形をした花を次々と咲かせる草花です。ひと株でもふんわりと広がるので、寄せ植えのすき間を埋めるアクセントとしてよく使われます。

丈夫で花期も長いのですが、押さえておきたい点がふたつあります。日本の梅雨と真夏の蒸れに弱いことと、茎や葉を切ると白い汁が出ることです。

イソトマは本来は多年草ですが、日本では一年草として割り切って育てるほうが、結果的にきれいに咲かせられます。そのうえで種を採っておけば、翌年もまた同じ花を楽しめます。

この記事の写真は、すべて当サイトで撮影したものです。寄せ植えのアクセントとして植えられていたイソトマを写しています。

目次

イソトマ(ローレンティア)はどんな花

寄せ植えのアクセントとして咲く紫色のイソトマの花

イソトマはキキョウ科の草花で、オーストラリアが原産とされています。「ローレンティア」という名前で苗が売られていることも多く、園芸店ではどちらの表記も見かけます。和名は星藺(ほしあざみ)です。

花は五枚の細い花びらが放射状に開いた星の形で、青紫・白・ピンクなどがあります。ひとつひとつは小ぶりですが、株いっぱいに咲くとよく目立ちます。同じキキョウ科のロベリアの育て方とも、蒸れを避けるという管理の考え方が共通しています。

開花期:5〜11月ごろ/草丈:20〜30cmほど/科名:キキョウ科/性質:本来は多年草(日本では一年草として扱われることが多い)。いずれも一般的な目安です。

一年草として育てるのが基本

イソトマは原産地では毎年育つ多年草ですが、寒さにはあまり強くなく、日本の屋外では冬に枯れてしまうことが多いとされています。そのため園芸店では一年草の扱いで売られているのが一般的です。

無理に株を越冬させようとするより、春に苗を買って秋まで咲かせ、種を採って翌年につなぐという流れのほうが、手間も少なく確実です。

イソトマの栽培カレンダー

作業の時期をひととおり並べると、次のようになります。地域や気候によって前後するので、住んでいる場所の気温に合わせて読み替えてください。

作業時期の目安
苗の植え付け4〜6月
開花5〜11月
花がら摘み開花中は随時
切り戻し6月ごろ(梅雨入り前)
肥料(追肥)開花中は月2〜3回
種の採取花後、さやが茶色くなったころ
種まき4〜5月または9〜10月

苗の選び方・用土・植え付け

苗の選び方

売り場では、葉の色が濃くて茎ががっしりしている株を選びます。下葉が黄色くなっているもの、茎がひょろりと伸びているものは、植え付けてからの生育が鈍りがちです。つぼみがたくさん付いている株なら、植え付け後もしばらく花を楽しめます。

用土

いちばん大事なのは水はけです。市販の草花用培養土をそのまま使えますが、粒が細かい土は梅雨時に水が抜けにくいので、赤玉土やパーライトを1〜2割混ぜておくと安心です。

植え付け

植え付けの適期は4〜6月ごろです。鉢植えなら4〜5号鉢に1株、花壇なら株間を25〜30cmほど空けます。横に広がって育つので、詰めて植えると株の内側が蒸れやすくなります。

元肥として緩効性の化成肥料を土に混ぜておくと、しばらく追肥なしで育ちます。根鉢はあまり崩さず、ポットから抜いてそのまま植えるのが無難です。

培養土や道具のそろえ方は〈花の育て方に必要なもの|道具・培養土・肥料ガイド〉にまとめているので、あわせてどうぞ。

日当たりと置き場所(地植え・鉢植え)

イソトマを枯らす原因のほとんどは、日照不足ではなく梅雨から真夏にかけての蒸れです。日光を好むので基本は屋外の日なたですが、風がとおるかどうかを同じくらい気にしてください。

地植えの場合

一日を通して日が当たり、水が溜まらない場所を選びます。花壇の土が重い場合は、少し高く盛って植えると水はけが良くなります。真夏は西日が長く当たる場所を避けたほうが、株の傷みが少なくなります。

鉢植えの場合

鉢植えの利点は動かせることです。梅雨の長雨のあいだは軒下に移し、真夏は明るい日陰に置くという使い分けができると、株の状態がはっきり変わります。鉢皿に水を溜めたままにしないよう気をつけてください。

水やりと肥料

水やりは、土の表面が乾いてからたっぷりと与えます。乾き気味を好む草花なので、湿った状態が続くほうが根を傷めます。地植えで根づいたあとは、よほど雨が降らない時期以外は水やりをしなくても育ちます。

肥料は控えめで十分です。元肥を入れてあるなら、開花が本格化する時期に薄めた液体肥料を月に2〜3回ほど与える程度で足ります。肥料が多すぎると茎ばかり伸びて花付きが落ちるので、少なめから様子を見ます。

花がら摘みと切り戻し

花がら摘み

咲き終わった花は、花茎のつけ根から切り取ります。摘まずに置くと種を作るほうへ力が向かい、次の花が上がりにくくなります。花数が多いので、数日おきにまとめて摘むくらいの感覚で構いません。

梅雨入り前の切り戻し

秋にもう一度きれいに咲かせられるかどうかは、梅雨入り前の切り戻しでほぼ決まります。株が茂って内側が蒸れ始める前に、思い切って刈り込んでおきます。

切る量の目安は、草丈の3分の1から半分ほどです。枝の途中で切ると、そこから新しい芽が伸びて風とおしの良い株姿に戻ります。切り戻し後に薄い液体肥料を与えると、回復が早まります。

切り戻しは梅雨に入る前が適期です。梅雨が明けてからでは、蒸れて傷んだ茎を切ることになり、回復に時間がかかります。

切ると白い汁が出ます

花がらを摘んだり茎を切ったりすると、切り口から白い液が出ます。この汁が手に付いたままになるとかぶれることがあるとされているので、作業のときは手袋を使うのが安心です。詳しくは次の見出しでまとめます。

イソトマの樹液に注意

イソトマの茎や葉を傷つけると出る白い液には、皮膚を刺激する成分が含まれているとされています。触れたからといって必ず症状が出るわけではありませんが、体質による差が大きい部分です。

手入れのときは手袋を使ってください。汁が手に付いたら、そのまま目や口をこすらずに石けんで洗い流します。目に入った場合は水でよく洗い、違和感が続くときは医療機関にご相談ください。当サイトは医療上の助言をするものではありません。

小さなお子さんやペットがいるご家庭では、置き場所にも気を配ると安心です。手の届きにくい高さの鉢に植える、花壇なら動線から少し離すといった工夫で、うっかり触れる場面を減らせます。

病害虫

イソトマは比較的病害虫の少ない草花ですが、新芽にアブラムシが付くことがあります。数が少ないうちに見つけて取り除けば、大きな被害にはなりません。風とおしを確保しておくことが、いちばんの予防になります。

茂りすぎて株の内側が蒸れると、灰色かびが出ることもあります。傷んだ葉は早めに取り除いてください。薬剤を使う場合は、対象の植物と害虫がラベルに記載されているかを必ず確認してから使います。

夏越しと冬越し

夏越し

梅雨入り前に切り戻してあれば、夏はそれほど手がかかりません。鉢植えは明るい日陰へ移し、水やりは朝か夕方の涼しい時間に行います。日中の暑い時間に水をやると、鉢の中が蒸れて根を傷めることがあります。

冬越しは難しい

イソトマの冬越しは、暖かい地域を除くと成功しにくいと考えておいたほうがよいでしょう。鉢を室内の明るい窓辺に取り込む、簡易の温室に入れるといった方法はありますが、うまくいくかどうかは地域と冬の寒さ次第です。

株そのものを越冬させるより、次の見出しのように種でつなぐほうが確実です。株の越冬は「うまくいけばもうけもの」くらいの気持ちで試すのが向いています。

こぼれ種と種まきで翌年も咲かせる

寄せ植えの中で咲く紫のイソトマの星形の花

種の採り方

翌年もイソトマを咲かせたいなら、秋のあいだに種を採っておくのがいちばん確実です。花が終わったあとの花茎の先に細長いさやができるので、いくつかは花がら摘みをせずに残しておきます。

さやが茶色く乾いたら切り取り、紙の上でほぐして種を集めます。種は細かいので風のない室内で作業し、乾かしてから紙袋に入れて涼しい場所で保管します。

こぼれ種から芽が出ることも

種を採らずに置いておくと、こぼれた種から翌年に芽が出ることがあります。鉢の縁やまわりの土、敷石のすき間など、思いがけない場所から出てくることもあるようです。

ただしこぼれ種で確実に増えるとは限らず、その年の気候や土の状態に左右されます。翌年も同じように咲かせたいなら、こぼれ種に任せきりにせず、種を採って別にまくほうが安心です。

種から育てる

種まきの時期は春(4〜5月)か秋(9〜10月)が目安です。発芽適温は20度前後とされ、種まき用の細かい土にまいて薄く覆土します。種が細かいので、水やりは霧吹きか底面吸水にすると流れません。

本葉が数枚になったらポットに移し、根が回ったら鉢や花壇へ植え付けます。発芽がそろわないこともあるので、少し多めにまいておくと安心です。

挿し芽で増やす

切り戻しで切った茎を使って挿し芽をすることもできます。数センチに切り分け、下の葉を落として清潔な土に挿します。このときも切り口から白い汁が出るので、手袋を忘れないでください。

咲かない・弱ってきたときに見直すこと

花付きが悪くなったときは、次の順に見直すと原因が絞り込めます。

  • 日当たり:半日以上、日が当たっているか
  • 切り戻し:梅雨入り前に刈り込んだか
  • 花がら摘み:咲き終わった花を残していないか
  • 肥料:与えすぎて茎ばかり伸びていないか
  • 水はけ:鉢皿に水が溜まっていないか

いちばん多い失敗は、梅雨前の切り戻しをしないまま夏を迎えることです。茂ったままの株は内側から蒸れて枯れ込み、秋になっても花が戻りません。花がまだきれいでも、時期が来たら切る決断が要ります。

まとめ

イソトマは「一年草として春から秋まで咲かせ、種でつなぐ」と考えると育てやすい草花です。日なたと風とおしを確保し、梅雨入り前に草丈の3分の1から半分を切り戻す。手入れのときは手袋をする。この3つを押さえれば、秋までよく咲いてくれます。

イソトマの花言葉や、寄せ植えのなかで咲く姿は、それぞれ次のページでご紹介しています。

この記事の写真は当サイトで撮影したものですが、栽培の工程そのものを当サイトで記録したものではありません。時期・分量・温度などの数値は一般的な目安として書いており、地域や環境によって変わります。樹液に関する記述も含め、気になる点はお住まいの地域の園芸店や専門機関でお確かめください。

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この記事を書いた人

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