ひまわりの育て方|種まきから開花まで・プランターとミニひまわりも|active moment

ひまわりは、夏の花のなかでもとくに育てやすい部類に入ります。日当たりさえ確保できれば、種をまいて2か月ほどで大きな花が咲きます。ただし「日当たり」と「種まきの時期」を外すと、背だけ伸びて花が小さいまま終わってしまうことも珍しくありません。

この記事では、種まきから花が終わったあとの片づけまでを順に整理しました。地植えとプランターの違い、鉢でも花壇でも人気のミニひまわり、それから「ひまわりは庭に植えてはいけない」という言い伝えについても、あわせてまとめています。

この記事の写真は、すべて当サイトが実際に撮影したものです。ひまわりは19年にわたって撮り続けてきた被写体で、花壇のミニひまわりも屋外に地植えしたものを撮っています。

目次

ひまわりの基本と栽培カレンダー

ひまわりはキク科の一年草で、原産地は北アメリカです。草丈は品種によって30cmほどから3mを超えるものまであり、開花期は7月〜9月。同じ「ひまわり」でも、花壇の縁に並べる背の低いタイプと、見上げるほど伸びる大輪種では、必要な場所も手のかけ方もまるで違います。

まず押さえたいのは時期です。種まきは4月〜6月。ここを外すと、開花が真夏の高温期にずれ込んで花が小さくなります。発芽適温は20〜25℃で、遅霜の心配がなくなってからまくのが基本です。

時期作業
4月〜6月種まき(発芽適温20〜25℃)
まいて5〜10日発芽
本葉2〜3枚間引き
草丈50cm前後支柱を立てる
7月〜9月開花(まいてから60〜70日が目安)
花後3〜4週間種の収穫

6月を過ぎてからまくこともできますが、開花が9月にずれ込み、株が小ぶりになりやすくなります。大きく咲かせたいなら5月中のスタートがもっとも安定します。

太陽の光を受けて咲くひまわり

育てる場所から品種を選ぶ

ひまわりの失敗でいちばん多いのは、育て方そのものより置き場所に合わない品種を選んでしまうことです。先に育てる場所を決めて、そこから逆算すると迷いません。

  • 大輪種(草丈2〜3m)/1本の茎に大きな花を1つ咲かせます。広い花壇や畑に向き、鉢では育てきれません。
  • 分枝種(草丈1〜1.5m)/枝分かれして次々に咲きます。花期が長く、切り花にも使えます。
  • 矮性種=ミニひまわり(草丈30〜60cm)/鉢でも花壇の手前でも育ちます。開花までの日数も短めです。

種や苗の袋には、育ったときの草丈が書かれています。買う前にそこだけは確認してください。「ひまわり」とだけ書かれた種をまいたら3mになった、という失敗はよくあります。

「ひまわりは庭に植えてはいけない」と言われる理由

ひまわりの育て方を調べていると、「庭に植えてはいけない」という言葉に行き当たることがあります。結論から書くと、これは古い言い伝えであって、植物として庭に向かない理由があるわけではありません。どこから生まれた話なのかを整理しておきます。

ここで紹介する言い伝えや風水の解釈には諸説あります。地域や資料によって説明が異なるため、断定的な情報としてではなく、そういう見方もあるという程度に受け取ってください。

「火回り」の語呂から生まれた言い伝え

もっともよく挙げられるのが、「ひまわり」の音が「火回り」を連想させるという説です。地域によっては、庭に植えると火事を招く、あるいは家計が苦しくなると言われることがあったようです。語呂合わせから来た縁起かつぎであり、栽培上の根拠があるわけではありません。

咲き終わりの姿の印象

もうひとつは、花が終わったあとの姿によるものです。ひまわりは咲き切ると重い花首がうつむき、茶色く枯れていきます。夏のあいだ明るく咲いていただけに落差が大きく、その姿を縁起の悪いものと結びつけた見方があったと言われています。

風水では縁起のよい花とされることもある

いっぽうで、風水の文脈ではひまわりは太陽を象徴する花として、明るさや前向きさを呼び込むと説明されることもあります。つまり同じ花が、伝承では避けられ、別の解釈では好まれているということです。どちらも決め手にはならないので、育てたいかどうかで決めてよいと思います。

実際に庭へ植えるとき、本当に気をつけたいこと

迷信よりも、実際に庭で育てるときに効いてくるのは次の4つです。撮影で各地のひまわりを見てきた実感としても、うまくいっていない株はだいたいこのどれかに当てはまります。

  • 草丈/2mを超える品種は、隣家の窓や道路にかかることがあります。植える前に完成形の高さを確認しておきます。
  • 日陰/背の高い株は、後ろにある植物の日照を奪います。花壇では北側に配置するのが基本です。
  • 倒伏/夏の夕立と強風で、支柱がないと根元から倒れます。
  • 連作/同じ場所で作り続けると育ちが落ちます。できれば2〜3年は間隔を空けるか、土を入れ替えてください。

ひまわりの種まき

種まきの時期

4月〜6月にまきます。土の温度が上がりきらないうちにまくと発芽がそろわないので、地温が20℃を超えてからが目安です。寒い地域では5月に入ってからのほうが安全です。

種の向きと深さ

ひまわりの種は細長く、片方の端がとがっています。とがったほうを下に向けてまくと、根が素直に伸びます。深さは1〜2cm、指の第一関節くらいの穴を作って入れ、土をかぶせて軽く押さえます。

ただし、向きが多少ずれても発芽はします。神経質になるより、深さを守るほうが結果に効きます。深くまきすぎると芽が土を持ち上げられません。

種を水に浸すべきか

まく前に半日ほど水に浸すと、発芽がそろいやすくなると言われます。やって損はありませんが、必須ではありません。長時間つけすぎると種が傷むので、一晩を超えないようにしてください。

発芽しないときの原因

  • 気温が低い/20℃に届いていないと、まいても動きません。
  • 深すぎる/3cm以上埋めると出てこないことがあります。
  • 乾かした/発芽までは土の表面を乾かさないようにします。
  • 水のやりすぎ/逆に、常に湿ったままだと種が腐ります。

日当たり・土・肥料

ひまわりで最も結果を左右するのが日照です。1日6時間以上、直射日光が当たる場所を選んでください。ここだけは代わりがききません。半日陰では茎ばかりが伸びて花が小さくなります。

土は水はけがよく、あるていど肥沃なものが向きます。市販の草花用培養土をそのまま使えば十分です。庭土なら、植える2週間ほど前に腐葉土を混ぜて耕しておきます。

肥料は、植えつけ時に緩効性の化成肥料を元肥として入れ、つぼみが見え始めたころに追肥します。窒素の多い肥料を与えすぎると葉ばかり茂って花付きが落ちるので、規定量を守ってください。

水やりは、地植えなら根づいたあとはほとんど不要です。プランターは乾きやすいので、夏場は土の表面が乾いたらたっぷり与えます。つぼみが付いてから開花までのあいだは、水切れさせないことが花の大きさに直結します。

間引きと支柱

1か所に数粒まいた場合は、本葉が2〜3枚になったところで元気な1本を残して間引きます。もったいなく感じますが、残した株の育ちがまったく変わります。抜くときは根を傷めないよう、残す株の根元を押さえながら引き抜くか、株元をはさみで切ります。

ひまわりは移植を嫌います。間引いた株を別の場所に植え直しても、うまく根づかないことがほとんどです。「大きくなってから広い場所へ移そう」という計画は立てず、最初から最終的な場所にまいてください。

支柱は、草丈が50cmを超えたあたりで立てます。倒れてから立てるのでは遅く、一度倒れた株は茎が折れて元に戻りません。茎から少し離した位置に支柱を挿し、8の字にゆるく結びます。きつく縛ると茎が太るときに食い込みます。

枝分かれするタイプなら、本葉が6〜8枚のころに先端を摘む「摘心」をしておくと、わき芽が伸びて花数が増えます。ただし大輪種で摘心すると、狙っていた大きな一輪が咲かなくなります。1本に大きく咲かせたい品種は、摘まずにそのまま育ててください。

地植えで育てる(株間と花壇のレイアウト)

地植えの利点は、根を深く張れることです。同じ品種でも、鉢植えより大きく育ち、水やりの手間もかかりません。株間は、背の低い品種で20〜30cm、大輪種では40〜50cmとります。詰めて植えると互いに日を奪い合い、全体が細く弱くなります。

花壇に組むときは、高さの順に並べるのが基本です。奥(北側)に大輪種、手前(南側)に背の低い品種を置くと、どの株にも日が当たり、見た目にも段差が出ます。通路側に大きな品種を植えると、通るたびに葉が当たり、花も見上げる角度になってしまいます。

花を正面から見たいなら、花が向く方角も考えておきます。開花後のひまわりはおおむね東を向いたまま止まるため、東側から眺められる位置に植えると、朝の光で正面から見られます。

土づくりや道具のそろえ方に迷ったら、初心者向けに培養土・肥料・道具をまとめた〈花の育て方に必要なもの|道具・培養土・肥料ガイド〉もあわせてどうぞ。

花壇に地植えしたミニひまわり

プランター・鉢で育てる

ベランダや玄関先で育てるなら、品種選びが先です。2mを超える大輪種を鉢で育てるのは現実的ではありません。草丈50cm前後までの矮性種、いわゆるミニひまわりを選びます。

鉢のサイズは、1株なら5号(直径15cm)以上、できれば6号。プランターに並べるなら深さ30cm以上のものを選び、株間は20cmほどあけます。ひまわりは根がよく伸びるので、浅い鉢では途中で根詰まりして生育が止まります。

鉢底石を入れて水はけを確保し、草花用培養土を使います。夏場は1日で乾き切ることがあるため、朝夕の確認が必要です。受け皿に水をためたままにすると根が傷むので、たまった水は捨ててください。

ミニひまわりの育て方

ミニひまわりとは

ミニひまわりは、草丈がおおむね30〜60cmに収まる矮性の品種群をまとめた呼び方です。「小夏」「スマイルラッシュ」「サンフィニティ」などが流通しています。花のサイズも手のひらに収まる程度で、種まきから開花までは50〜60日と、大輪種より短めです。

「小夏」は草丈40cm前後でまとまりがよく、鉢に向きます。「スマイルラッシュ」は枝分かれして次々に咲くタイプ。「サンフィニティ」は矮性種のなかでは大きめで、花期が長いのが特徴です。どれを選んでも育て方の基本は変わらないので、草丈と花期の好みで決めて構いません。

地植えでも育てられる

ミニひまわりは栽培キットや鉢植えの印象が強く、鉢でしか育たないと思われがちですが、そんなことはありません。当サイトが撮影しているミニひまわりも、屋外の花壇に地植えしたものです。むしろ地植えのほうが水やりの負担が減り、株もしっかりします。

地植えにするときの株間は20〜30cm。背が低いぶん、花壇の手前や縁取りに向きます。大輪種と組み合わせるなら、ミニひまわりを南側に置いてください。

種まきと鉢のサイズ

鉢で育てるなら1株あたり5〜6号(直径15〜18cm)。65cmの標準プランターなら3株が上限です。欲張って4株以上入れると、どれも細く育って花が小さくなります。

まき方は大輪種と同じで、深さ1〜2cm、とがったほうを下にします。ポットで育苗してから植えつける方法もありますが、ひまわりは移植を嫌うので、最初から本鉢に直接まくほうが失敗が少ないです。

室内で育てられるか

窓辺に置いて発芽させることはできますが、最後まで室内で咲かせるのは難しいと考えてください。ひまわりが必要とする光量は室内では確保しづらく、茎だけがひょろひょろと伸びる徒長を起こします。発芽したらできるだけ早く屋外の日なたに出すのが確実です。

失敗しやすいところ

  • 詰めて植える/小さいからと株間を詰めると、共倒れになります。
  • 日照不足/背が低くても必要な光量は変わりません。
  • 鉢が浅い/深さが足りないと生育が途中で止まります。
  • 水切れ/小さい鉢ほど乾きが早く、真夏は半日で限界がきます。

ミニひまわりの花が終わったら

一年草なので、花が終われば株の寿命です。翌年も同じ株から咲くことはありません。枝分かれするタイプは、咲き終わった花を摘むと次のつぼみが上がってくるので、花がら摘みを続けると開花期間が長くなります。すべて咲き終わったら、種を採るか、株ごと片づけます。

寄せ植えと相性のよい花

花壇で隣に植えるなら

ひまわりと組み合わせるときの基準は、色より高さと日照です。ひまわりは背が高く、隣を日陰にします。したがって、同じく日なたを好み、ひまわりより低く育つ花が相性のよい相手になります。

この条件に当てはまるのが、マリーゴールド、サルビア、ペンタス、マツバギクなど。いずれも夏の日差しに強く、草丈が抑えめで、ひまわりの足元が寂しくなるのを埋めてくれます。逆に、半日陰を好む花を隣に置くのは避けます。

切り花で組み合わせるなら

切って飾る場合は、また別の考え方になります。花束やアレンジメントでの組み合わせは〈ひまわりの花束(ブーケ)|フラワーアレンジメント作例・組み合わせる花〉にまとめました。実際に撮影した作例を載せています。

病害虫

ひまわりは比較的丈夫ですが、夏場はアブラムシ・ハダニ・ヨトウムシが付きます。アブラムシは新芽やつぼみに群れ、ハダニは乾燥した葉裏に発生します。葉が白くかすれてきたらハダニを疑ってください。

病気では、葉が白い粉をふいたようになるうどんこ病、株元が腐る立枯病が代表的です。どちらも風通しの悪さと過湿が引き金になります。株間をとる、水をやりすぎないという基本が、そのまま予防になります。

花が終わったら(種の収穫と片づけ)

種を採るなら、花が終わってから3〜4週間待ちます。花の裏側が茶色く乾き、種がぎっしり詰まって黒い縞が出てきたころが目安です。早く採ると中身が入っていません。

花首ごと切り取り、風通しのよい日陰で数日乾かしてから、手でこするようにして種を外します。よく乾かして紙袋に入れ、涼しい場所で保管すれば翌春まきに使えます。湿ったまましまうとカビが出るので、乾燥は十分に。

種を採らない場合は、枯れた株を根ごと抜いて片づけます。ひまわりは根が深いので、土が湿っているときのほうが抜きやすくなります。同じ場所で翌年も育てるなら、土を入れ替えるか腐葉土を足して休ませてください。

夏空の雲を背にしたひまわり

ひまわりの育て方によくある質問

ひまわりは種をまいて何日で咲きますか?
品種によりますが、大輪種で60〜70日、ミニひまわりで50〜60日が目安です。

ひまわりは一年草ですか、多年草ですか?
一般的に育てられているひまわりは一年草で、その年で終わります。宿根タイプの近縁種もありますが、別のものと考えてください。

ひまわりは普通の土でも育ちますか?
育ちます。ただし水はけが悪い土では根が傷むので、庭土なら腐葉土を混ぜて耕しておくと安定します。

ひまわりの花はいつも太陽を向いていますか?
向きを変えるのはつぼみと若い葉の時期だけです。開花したあとはほぼ東を向いたまま止まります。

枯れた花は切ったほうがいいですか?
種を採らないなら早めに切ります。枝分かれする品種は、花がら摘みを続けると次のつぼみが上がります。

ひまわりを育てるのは難しいですか?
日当たりと種まきの時期さえ守れば、花のなかではやさしい部類です。むしろ支柱を立て忘れて倒すほうがよくある失敗です。

1日に何回水をやればいいですか?
地植えなら根づいたあとはほぼ不要です。プランターは夏場に朝夕の確認をし、乾いていたらたっぷり与えます。回数ではなく乾き具合で判断してください。

畑にひまわりを植えるのはなぜですか?
景観づくりのほか、収穫後にすき込んで緑肥として使う目的があります。家庭で育てる場合は気にしなくて構いません。

まとめと、次の一歩

ひまわりで結果を分けるのは、日当たりと種まきの時期、そして支柱を立てる早さの3つです。「庭に植えてはいけない」は言い伝えであって、避ける理由にはなりません。ミニひまわりは鉢でも花壇でも育ち、地植えのほうがむしろ手はかかりません。

この夏まいた種が、来年の庭のはじまりになりますように。

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この記事を書いた人

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