ブルーデージーの育て方|地植えで夏を越せるか・切り戻しの時期・冬越しまで|active moment

青い花びらと黄色い芯のコントラストが美しいブルーデージー。春と秋に長く咲き、寄せ植えの差し色としても人気があります。ただし、日本の夏を越すのは簡単ではありません。当サイトでは終日日当たりのよい花壇に地植えし、梅雨入り前に切り戻しまで済ませていましたが、梅雨が明けて日差しが急に強まった7月に枯れてしまいました。この記事では、その経験をふまえて、地植えと鉢植えで何が変わるのか、切り戻しと挿し木をいつ行えばいいのかをまとめます。

先に結論を書いておくと、地植えのブルーデージーが夏に枯れるのは、管理の失敗というより「動かせない」ことが原因です。

目次

ブルーデージーはどんな花か

キク科ルリヒナギク属(フェリシア属)の常緑性多年草で、南アフリカが原産とされています。属名から「フェリシア」と呼ばれることもあり、和名は瑠璃雛菊(ルリヒナギク)。「ブルーデイジー」と表記されることもありますが、同じ花を指します。

花径は3センチ前後で、青い舌状花の中心に黄色い管状花が入る配色が特徴です。夜や雨の日には花びらが反り返って閉じます。

草丈は20〜40センチほど。開花時期は3〜5月と9〜11月で、真夏と真冬を避けるように二度咲きます。いずれも地域と植えた時期によって前後します。

名前は似ていますが、デイジー(ヒナギク)はキク科ヒナギク属で、分類上は別属の植物です。見分け方はマーガレットとデイジーの違いでまとめています。

一年草か多年草か 地植えで夏を越せるのか

分類上は常緑性の多年草です。ところが園芸店やインターネットの解説では「一年草扱い」と書かれることが多く、買った人がいちばん迷うところでもあります。

理由は夏にあります。原産地の南アフリカ・ケープ地方は乾燥した気候で、日本の高温多湿とは条件が違います。梅雨から真夏にかけて株が弱り、そのまま枯れてしまうことが多いのです。

当サイトでは花壇に地植えしました。場所は終日日当たりがよく、水はけも良好。梅雨入り前に切り戻しも済ませていました。それでも梅雨が明けて日差しが強くなった7月上旬に枯れ、翌年を待たずに別の品種へ植え替えています。

花壇に地植えしたブルーデージーの花
2008年6月29日・三重県北勢部で撮影。この株は、この年の7月上旬に枯れました。

注目したいのは、管理を間違えたわけではないことです。一般に紹介されている夏越しの方法は「雨の当たらない涼しい半日陰へ移す」というもの。これは鉢植えを前提にした対策で、地植えでは実行できません。切り戻して風通しをよくすることはできても、梅雨明け直後の直射日光と、上がり続ける地温そのものを避ける手立てがないのです。

つまり、地植えで夏を越せないのは腕の問題ではなく、動かせないことが原因です。

日本の平地で地植えにするなら、一年草と割り切って春と秋の開花を楽しむのが現実的です。何年も育てたいなら鉢植えにして、夏だけ場所を移せるようにしておく。それでも地植えの姿を楽しみたい場合は、後述する挿し木で株を残しておく方法があります。

苗の選び方と植えつけ

苗が出回るのは3〜4月と9〜10月。植えつけの適期も同じです。

選ぶときは、株元がぐらつかず、葉が黄ばんでいないもの。葉に厚みがあって茎が間延びしていない株を選びます。つぼみが多くついていれば、そのぶん長く楽しめます。

株間は20〜30センチが目安。65センチのプランターなら2〜3株、鉢植えなら1株につき5号鉢が目安です。過湿を嫌うので、水はけのよい草花用の培養土を使い、鉢底石を敷きます。地植えの場合は、あらかじめ腐葉土を混ぜて土をやわらかくしておきます。

種まきもできますが、市販の苗の多くは挿し木で殖やされた品種もので、種から育てると花色や姿が揃わないことがあります。まくなら9〜10月です。

置き場所・水やり・肥料

春と秋は日当たりと風通しのよい場所へ置きます。日照が足りないと花つきが悪くなり、茎が間延びします。夏は直射日光を避けた明るい日陰、冬は霜と凍結を避けられる場所が向いています。

水やりは、鉢植えなら土の表面が乾いてからたっぷりと。受け皿に水を溜めたままにすると根が傷みます。地植えは根づいたあとはほぼ雨だけで足りますが、夏の乾燥が続くときは朝か夕方に与えます。日中の水やりは土の温度を上げるので避けます。

肥料は、植えつけ時に緩効性肥料を土に混ぜ、開花期の3〜5月と9〜11月に液体肥料を10日から2週間に1度ほど。生育が止まる夏と冬は施しません。肥料が切れると花数が目に見えて減ります。

切り戻しと剪定 蒸れ対策であって暑さ対策ではない

ブルーデージーの手入れでいちばん効くのが切り戻しです。

時期は、春の花がひととおり終わった5〜6月、梅雨入り前。株の高さの3分の1から半分ほどまで、思い切って刈り込みます。茂った枝葉を減らすと株の内側に風が通り、梅雨どきの蒸れを防げます。

切り戻した株は秋にこんもりと茂り直し、9月以降の花つきがよくなります。切り戻さずにおくと下葉が落ちて茎だけが伸び、姿が崩れたまま夏を迎えることになります。

咲き終わった花は、花茎の根元から摘み取ります。放っておくと種をつくることに力を使い、次の花が上がりにくくなります。

ここは分けて考えたほうがいい部分です。切り戻しは夏越しの必要条件ですが、十分条件ではありません。当サイトも梅雨入り前に切り戻したうえで枯らしています。切り戻しは蒸れ対策であって暑さ対策ではない。そう分けて考えると、地植えで何が足りないのかが見えてきます。足りないのは、日差しと地温から逃がす場所です。

挿し木で保険をかける

増やし方は挿し木が確実です。そして地植えの場合、挿し木は「増やす作業」というより、株を失わないための保険になります。

タイミングは5〜6月の切り戻しと同時。切り落とした枝がそのまま挿し穂になるので、作業が一度で済みます。

茎の先端を5〜10センチほど、節を2〜3つ含むように切り取ります。下葉を落とし、切り口を1時間ほど水に浸けてから、赤玉土やバーミキュライトなど肥料分のない用土に挿します。直射日光を避けた明るい日陰に置き、乾かさないように管理すると、3〜4週間で発根するとされています。

この鉢は動かせます。親株を地植えのまま夏に失っても、日陰に避難させた挿し木が残っていれば、秋にまた花壇へ戻せます。

冬越し

耐寒性はやや弱く、0〜5度程度までが目安です。関東以西の平地なら屋外でも越せることが多いのですが、霜に当たると傷みます。

鉢植えは軒下や室内の明るい窓辺へ。室内では暖房の風が直接当たる場所を避けます。地植えは株元を腐葉土やバークチップで覆って防寒します。

冬は生育が緩やかになるので、水やりは控えめに。土が完全に乾いてから与える程度で足ります。肥料も止めます。凍結さえ避けられれば、冬は夏ほど難しくありません。

咲かない・つぼみが黒くなるとき

つぼみはつくのに咲かない、つぼみが黒くなって落ちる、という相談が多い花です。考えられる原因を挙げます。

  • 日照不足。いちばん多い原因で、半日以上の日当たりが必要です。
  • 肥料の与えすぎ。窒素分が多いと葉ばかり茂って花が上がりません。
  • 根詰まり。鉢植えで2年以上植え替えていない場合に起きます。
  • 低温。気温の低い時期に買った株は、暖かくなるまで開花が止まることがあります。
  • 過湿。根が傷むとつぼみごと落ちます。

寄せ植えにしている場合は、同居している植物と水やりの好みが合っているかも確認してください。乾かし気味を好むブルーデージーに、水を好む草花の水やりを合わせると過湿になります。

品種と寄せ植え

品種特徴
フェリシア・アメロイデスもっとも一般的。青い舌状花に黄色い芯
斑入り品種葉に白い斑が入る。花のない時期も葉を楽しめる
ピンク・白の品種青以外の花色も少量流通する
フェリシア・ヘテロフィラ一年草タイプ。葉の形が異なる

寄せ植えでは青い花が差し色になります。相性がよいのは白や黄色の花、それにシルバーリーフ。ただし前述のとおり、水やりの好みが近い植物を選ぶことが条件です。

ここまでの数値は、地域や品種、その年の天候によって幅があります。手元の株の様子を見ながら加減してください。

まとめと、次の一歩

分類は常緑性の多年草ですが、日本の夏を越すのは簡単ではありません。地植えは移動できないため、一年草と割り切るか、挿し木で保険をかけるかの二択になります。切り戻しは梅雨入り前。蒸れ対策であって暑さ対策ではない、と分けて考えると判断を誤りません。冬は凍結さえ避ければ、夏ほど難しくない花です。

青い花が一株あるだけで、花壇の印象は変わります。来年の春も同じ場所で咲かせたいなら、梅雨入り前の枝を数本、鉢に挿しておいてください。

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この記事を書いた人

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