
松の葉のように細く多肉質の葉と、菊に似た光沢のある花を咲かせるマツバギク(松葉菊)。晴れた日に花を大きく開き、日が陰ると花を閉じる性質があり、地面を這うように広がることからグランドカバーとしても親しまれています。
このページでは、当サイトが実際に撮影したオリジナル写真とともに、マツバギクの花言葉や名前の由来、よく似たマツバボタン・ポーチュラカとの違い、種類や開花時期、そして育て方の基本までをまとめて紹介します。
マツバギク(松葉菊)とはどんな花
マツバギクは、ハマミズナ科(ツルナ科)に分類される常緑性の多肉植物です。南アフリカなどの乾燥地帯を原産とし、日本へは明治時代に渡来したとされています。茎は匍匐(ほふく)性で横へ這うように広がり、大きな株では幅が1mを超えることもあります。肉厚で棒状の葉は乾燥に強く、やせ地でもよく育つため、石垣の上やロックガーデン、花壇の縁取りなどに向いています。
最大の特徴は、日光が当たると花びらを大きく開き、日が陰ったり夜になったりすると花を閉じること。光沢のある花びらが太陽の下できらきらと輝く姿が魅力です。丈夫で手がかかりにくく、ガーデニング初心者にも育てやすい花として親しまれています。
乾燥や潮風、やせ地にも強く、いったん根づくとあまり手をかけなくても横へ広がっていきます。花の少なくなりがちな時期にも彩りを添えてくれるため、庭のグランドカバーや花壇の縁取り、傾斜地やロックガーデンの植栽として長く親しまれてきました。品種によって春に咲くものと初夏から秋に咲くものがあり、うまく選べば長い期間、花を楽しめます。
| 科・属 | ハマミズナ科(ツルナ科)/ランプランサス属・デロスペルマ属 など |
|---|---|
| 分類 | 常緑多年草(多肉植物) |
| 原産地 | 南アフリカ など |
| 草丈・広がり | 10〜20cm前後(横へ這って広がる) |
| 開花期 | 春〜初夏、種類により初夏〜秋(後述) |
| 花色 | 赤紫・ピンク・オレンジ・白・黄 など |
マツバギクの花言葉と名前の由来
マツバギクの花言葉として知られているものには、「のんびり気分」「心広い愛情」「愛国心」「勲功」などがあります。このほか「忍耐」などが挙げられることもあり、花言葉には諸説あります。贈り物などに用いる際は、最新の情報もあわせてご確認ください。いろいろな花の花言葉は花言葉一覧のページでもまとめています。
「心広い愛情」や「勲功」といった前向きな花言葉は、乾いたやせ地でもたくましく育ち、日ざしの下で花をいっぱいに開くマツバギクの姿に重ねてつけられたと言われています。ただし花言葉の由来には諸説があり、出典によって挙げられる言葉も少しずつ異なります。
「怠惰」など“怖い花言葉”と言われる背景
マツバギクには「怖い花言葉がある」と語られることがあります。これは、日が当たらないと花を閉じてしまう性質から「怠惰」「怠け者」といった意味が結びつけられたためと言われています。ただし全体としては前向きな意味が中心で、由来には諸説があるため、断定せずに楽しむのがおすすめです。
色別・英語の花言葉、誕生花
花色によって花言葉を紹介している例もありますが、いずれも諸説があり、出典によって内容が異なります。英語の花言葉が挙げられることもありますが、これも諸説あります。誕生花としても扱われることがありますが、日付は媒体によってさまざまです。花言葉や誕生花に大切な意味を込めたいときほど、複数の情報源で確かめておくと安心です。
名前の由来
「松葉菊」という和名は、松の葉のように細く尖った多肉質の葉と、菊に似た花の姿を組み合わせて名づけられたとされています。学名はランプランサス属が Lampranthus、デロスペルマ属が Delosperma で、園芸店では属名や品種名で並ぶことも多い花です。
マツバギクに似た花との違い・見分け方
マツバギクは、名前や姿の似た「マツバボタン」「ポーチュラカ」「リビングストンデージー」としばしば混同されます。まずは科や性質の違いを表で整理します。
| 花の名前 | 科 | 分類 | 花の咲き方・特徴 |
|---|---|---|---|
| マツバギク | ハマミズナ科 | 多年草(多肉) | 同じ花が数日咲き続ける/細く尖った葉 |
| マツバボタン | スベリヒユ科 | 一年草扱い | 基本は一日花 |
| ポーチュラカ | スベリヒユ科 | 一年草扱い | 丸みのある葉・次々と咲く |
| リビングストンデージー | ハマミズナ科 | 一年草 | 光沢のある花姿が似る |
マツバボタンとの違い
もっとも混同されやすいのがマツバボタン(松葉牡丹)です。マツバボタンはスベリヒユ科で、日本の気候では冬を越せず一年草として扱われることが多い植物です。花は基本的に一日でしぼむ「一日花」であるのに対し、マツバギクは多年草で、同じ花が数日咲き続ける点が大きな違いです。
ポーチュラカとの違い
ポーチュラカもスベリヒユ科の仲間で、マツバボタンに近い花です。葉が丸みを帯びている点で、細く尖った葉のマツバギクと見分けられます。夏の花壇の定番として広く親しまれています。
リビングストンデージーとの違い
リビングストンデージーは、マツバギクと同じハマミズナ科の仲間で、光沢のある花姿がよく似ています。ただし多くは一年草として扱われる点が異なります。同じ仲間だけあって、日が当たると花を開く性質も共通しています。
見分けのポイント
迷ったときは、葉と花の咲き方を見ると見分けやすくなります。細く尖った多肉質の葉で、同じ花が数日咲き続けていればマツバギク。丸みのある葉で、花が一日でしぼむようならマツバボタンやポーチュラカの仲間です。科が違っても姿は似ているため、葉の形と花もちの長さを手がかりにするとよいでしょう。
マツバギクの開花時期
マツバギクの開花期は、種類(属)によって異なります。春に咲くランプランサス属はおおむね4〜5月ごろ、寒さに強いデロスペルマ属(後述の耐寒マツバギク)は初夏から秋にかけて長く咲きます。いずれも日光が当たると花を開き、日が陰ると閉じるため、日当たりのよい場所ほど花を長く楽しめます。
朝は閉じていた花が、日が高くなるにつれて開いていくため、同じ株でも時間帯によって表情が変わるのもマツバギクならではの楽しみ方です。写真に撮るなら、花がいっせいに開く晴れた日の日中がおすすめです。
マツバギクの種類・花色
ランプランサス属(春咲き)
一般に「マツバギク」と呼ばれることが多いグループで、春に鮮やかな花を咲かせます。やや寒さに弱い性質があるため、寒冷地では鉢植えにして冬は室内で管理すると安心です。なお、花径が小さめの「ヒメマツバギク」のように、よりコンパクトでかわいらしい花を咲かせるタイプも親しまれています。
デロスペルマ属(耐寒マツバギク)
「耐寒マツバギク」とも呼ばれ、寒さに強く花期も長いことから、近年はグランドカバー向きとして人気が高まっています。「砂漠の宝石」などの流通名で並ぶほか、「レイコウ(麗晃)」「ファイヤースピナー」「ラベンダーアイス」といった品種名で扱われることもあります。地面を覆うように横へ広がるので、耐寒性を生かして地植えのグランドカバーに使われます。
花色のバリエーション
花色は赤紫やピンクのほか、オレンジ・白・黄色などがあり、品種も豊富です。庭のテイストや、ほかの植物との相性に合わせて選べます。トップの写真は、鮮やかな赤紫のマツバギクを間近でとらえた一枚です。
マツバギクの育て方の基本
マツバギクは日当たりと乾燥を好み、水はけのよい場所であれば手をかけずに育てられます。育て方のポイントは大きく3つ。①よく日の当たる場所に置く(日陰では花が開きません)、②水はけのよい土に植え、水やりは乾燥気味にする、③花が終わったら切り戻して蒸れを防ぐ、ことです。多湿と蒸れにだけ気をつければ、初心者でも失敗の少ない花で、挿し芽でも簡単に増やせます。
増やし方や剪定・切り戻し、木質化・増えすぎ・枯れる原因への対処、冬越しなど、より詳しい育て方は別ページ(準備中)で紹介する予定です。
マツバギクの無料写真・画像素材
このページの写真は、すべて当サイトが撮影したオリジナルの無料素材です。上のダウンロードボタンから取得でき、ユーザー登録や著作権表記は不要です。デスクトップの壁紙や背景、資料づくりなどに自由にお使いください。実際に咲いているマツバギクを撮影した一次情報の写真のため、図鑑的な資料としてもご活用いただけます。
👉 ほかの松葉菊の写真は マツバギク(松葉菊)の写真一覧 からご覧いただけます。
マツバギクの見頃と楽しみ方
地面を覆うように咲くマツバギクは、石垣やロックガーデン、傾斜地の彩りにぴったりです。晴れた日の日中に花がいっせいに開く様子はとても見応えがあります。斜面いっぱいに広がって咲く群植は、まるで色のじゅうたんのようで、写真映えする風景になります。