
木の上でうとうとと目を細める、まるっこいシルエット。コアラは、オーストラリアを象徴するかわいらしい動物です。小さなクマのように見えますが、実はクマの仲間ではなく、カンガルーと同じ有袋類(ゆうたいるい)。ユーカリの葉だけを食べ、一日のほとんどを眠って過ごす、とてもユニークな生き物です。
このページでは、当サイトが実際に撮影したコアラの写真とともに、1日中寝ている理由、ユーカリだけで生きる秘密、お腹の袋で育つ赤ちゃん、名前の由来や英語、会える動物園まで、コアラの魅力をまとめて紹介します。
コアラってどんな動物?
コアラは、オーストラリア東部から南東部のユーカリ林に暮らす動物です。見た目は小さなクマのようですが、クマの仲間ではなく、カンガルー目コアラ科に分類される有袋類。お腹にある袋(育児嚢)で赤ちゃんを育てるのが、有袋類ならではの特徴です。世界でオーストラリアにだけ生息する、この国のシンボルのような存在です。
コアラの名前の由来・英語
「コアラ」という名前は、オーストラリアの先住民アボリジニの言葉で「水を飲まない」という意味の言葉に由来するといわれています(諸説あります)。その名のとおり、コアラはふだんほとんど水を飲まず、必要な水分の多くをユーカリの葉から得ています。英語でもそのまま「Koala」と表記されます。
コアラはなぜ1日中寝ているの?
コアラといえば、木の上でぐっすり眠っている姿が印象的です。実はコアラは、一日に18〜22時間も眠るといわれています。これは怠けているわけではありません。主食のユーカリの葉は栄養が少なく、しかも消化するのに大きなエネルギーがかかるため、コアラは体力を節約するために長い時間を休息と睡眠にあてているのです。のんびりして見えるコアラの暮らしには、ちゃんとした理由があるのですね。
コアラの主食「ユーカリ」の秘密
コアラはユーカリの葉を専門に食べます。ユーカリの葉には毒素が含まれていて、ほとんどの動物は食べることができませんが、コアラはこれを解毒して消化できる特別な体のしくみを持っています。栄養が少ないうえに毒もあるユーカリを主食にできるのは、動物界でもごく限られた存在です。水分もユーカリの葉から得るため、通常は水をほとんど飲みません(干ばつのときなどは水を飲むこともあるといわれます)。
コアラの赤ちゃん|お腹の袋で育つ
有袋類のコアラは、とても未熟な赤ちゃんを産みます。生まれたばかりの赤ちゃんは体長2cmほど、体重1g未満という小ささで、自力で母親のお腹の袋(育児嚢)まではい上がり、その中で成長します。生後半年ほどは袋の中でお乳を飲んで育ち、やがてユーカリを食べ始める準備として、母親がつくる「パップ」と呼ばれる特別な離乳食を食べます。これによって、ユーカリを消化するのに欠かせない微生物を母親から受け継ぐのです。袋から出たあとは、しばらく母親の背中にしがみついて暮らします。
コアラの生態・特徴
コアラは基本的に単独で、一日の大半を木の上で過ごします。前足には枝をしっかり握るための親指が2本あり、木登りに適した手をしています。オスは繁殖期になると、体の大きさに似合わない低くうなるような鳴き声を出し、数百メートル先まで届くこともあるといわれます。天敵はディンゴ(野生の犬)などで、身を守るためにも主に樹上で生活しています。
コアラの寿命
コアラの寿命は、野生でおよそ10〜14年ほどとされています。のんびりした暮らしぶりのなかで、母親は時間をかけて1頭の子どもを育てます。
コアラは絶滅危惧種
愛らしいコアラですが、近年はすみかであるユーカリ林が森林火災や伐採で失われ、生息数が減っています。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは危急種(VU)に、オーストラリア国内では地域によって絶滅危惧種に指定されており、その保護が課題となっています。コアラを守ることは、オーストラリアの豊かな森を守ることにもつながります。
コアラに会える動物園
日本でもコアラに会える動物園があります。東山動植物園(愛知)、神戸市立王子動物園(兵庫)、埼玉県こども動物自然公園、平川動物公園(鹿児島)などで、木の上で眠ったりユーカリを食べたりする姿を観察できます。眠っていることが多いので、活動的な姿を見たい場合は、比較的動きのある朝や夕方を狙うのがおすすめです。
コアラに関連する写真
ずっと昼寝しているコアラなど、ほかにもコアラの写真をご用意しています。

